サンクコスト効果とは、せっかく投資したのだからと、たとえ無駄だとわかっていても計画を続けてしまう心理的傾向を言うのです。 経済学の中では有名な話として、「コンコルドの誤謬」というものがあるのです。 1970年代になりますが、イギリスとフランスが共同で行う国家プロジェクトがありましたのです。 世界初の超音速ジェット旅客機「コンコルド」です。しかし、このコンコルドのプロジェクトは失敗に終わってしまったのです。 プロジェクトが失敗に終わること自体はよくある話ですが、実は「コンコルド」は、開発途中から既に赤字になる事がわかっていたのです。 しかし、投資額が膨れ上がったことにより開発をやめられなくなってしまい、赤字を拡大させ、最後には墜落事故まで起こしてしまったのです。 実は、お金や時間をかけたものはかけたお金や時間が大きければ大きいほど「手放しにくい」という心理が大きくなっていくのです。 コンコルドも、早い時期に辞めていれば、こんなに大惨事にはならなかったのですが、 投資額がもったいないからといって、ずるずる引き延ばしているうちに損失が大きくなっていってしまったのです。 このサンクコスト効果、ビジネスの場面では有名ですが、同じことが恋愛にも起きるのです。 好きになった人にこんなにアプローチしたんだから諦めるのはもったいないと追い続けた結果、 他の人が自分に気持ちを向けてくれたのに無視してしまったり、 こんなに長い間、恋愛に対して行動してきたのだからと男の人を見る目が厳しくなったりするのも、 このサンクコスト効果が原因の一つなのです。 こうならないためにも損切りをする心や、冷静に自分をみようというアドバイスを巷では良くされていますが、 実際に実行するのは非常に難しいことなのです。そんなことが簡単に出来るのなら「コンコルド」のようなことは起きなかったと思うのです。 では、どうするか。 ぼくは一旦その問題から目を背けることをお勧めするのです。 その投資したものは一旦なかったことにして(無かったことにするのが難しければ目を背け)、 他のことを考えることをお勧めします。あとで回収出来ると思うと多少はやりやすくなると思うのです。 例えば、好きになった人を長い間追いかけているときに他の人からデートのお誘いなどのアプローチがあったときは、 一旦好きな人のことを置いておいて、デートのお誘いにのるのもいいと思うのです。 他の人とご飯に行くことによりその人の良さを発見したり、一人しか見えてなかった視野が広がったりして、 サンクコストの呪縛から逃れることができることもあるのです。 いつもと違う行動をすることが呪縛を解くきっかけになることもあるのです。 悩んだら気分転換と称して目的と違うことをすることも大事だと思うのです。 このサンクコスト効果、名前は覚えなくてもいいですが、どのようなことかだけ覚えておいてくださいなのです。 これにハマるとしらずしらずのうちに損をしていることがあるのです。 投資を取り返そうとしてドツボにハマらないようにお気をつけてくださいなのです。